雇用が安定しても起業したほうがいいのか?

GWも後半に差し掛かりましたね。お仕事されている方、お疲れ様です。

厚生労働省が5月2日に、一般職業紹介状況(平成26年3月分及び平成25年度分)を発表しましたね。

一般職業紹介状況(平成26年3月分及び平成25年度分)について

ここの注目ポイントは、有効求人倍率が1.07と予想の1.06を超えて上昇したことです。
前回の2月の調査が1.05ですから、市場予想よりも高い求人募集があったという事になります。
また失業率が前回と横ばいで、有効求人倍率が上昇するといこうとは、雇用が安定してきていると言えそうです。

大学生の内定率もここ5年で最高値になっており、リーマン・ショック後から景気は回復しているのかもしれません。
企業の景気が回復すれば、採用が多くなり学生の内定が増えることでしょう。
売り手市場になれば、大きな企業も受けやすくなります。

さて、表題の件ですが、このような雇用が安定してきているときに、起業してもいいものか?ということです。
言い換えれば、景気が良く安定している状態から起業するメリットとは何かということになります。

人と同じことしていても不毛な競争で体力がなければ負ける。

競争社会の市場原理では、(一般的に)資本が大きく、技術や有能な人員を揃えている企業が勝ちます。
なので、個人事業主、会社でも数人しかいない組織では、正面からまともな勝負はできません。
大企業にはない付加価値で、ニッチな需要をサービスにしていくなどしなければなりません。

組織から独立するなら、市場や相場などよりも、今は供給されてないニッチな需要を感じ取ることが大切になってきます。
もちろん、それが大きな市場になるかどうか検討しなければなりませんが、独立したい、起業したいなら常にアンテナを立てておく必要があります。

動かないことによる機会損失は大きい。

自動車王のヘンリー・フォードは『人は変化を嫌う』と言いましたが、その通りだと思います。
アルバイトではマニュアル通り仕事をすることが求められます。しかし企業はそうはいきません。
昨日の正解が、今日の不正解になるのです。例年通りで済むのは公務員だけです。
ただ、大企業では各部署で部分最適化されてしまい、大きな変化があったときに全体最適化できないこともあります。

では、一体誰が、市場で優位に立てるのでしょうか?
それはスピード溢れる経営ができる小さな企業です。力がないならスピードで勝負です。
市場によってはあっという間に逆転してしまいます。

このような点を踏まえれば、景気の左右によって起業するかどうかは関係ないということになります。
むしろ、それより市場観を見極めてタイミングを逃さないようにしないといけません。

ここまで書いておきながら、実は市場観やタイミングよりも重要なファクターがあります。
最後まで読んでくれた人に、起業に本当に必要なものをお教えします。

それは情熱です

最近は知っている方も多いですがGoProというカメラがあります。
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有名人がヘルメットにつけてジェットコースターに乗っているアレです。
Gopro
あのGoProを作ったのはNicholas Woodmanという人物なのですが、サーフィンをしている自分の姿を撮りたいがために小さくて、ワイドで撮れて、頑丈なカメラを開発しました。
液晶なし、ズーム無し、手ぶれ補正なしとビデオカメラの常識といわれるものを全て取り外し、その代わりに防塵、防滴で『手に持たない』カメラを作ったのです。

これが大ヒットし、GoProだけで、ビデオカメラの市場をSONYに次ぐ第2位まで成長しました。

GoProがヒットしてから、SONY,Victor,Panasonicが必死で同じようなカメラを作りましたが、GoProには敵いません。
そのはずです。
Nicholas Woodmanさん達は自分たちが作って楽しいものを作っているのですから、後追いで技術だけよくても情熱には敵わないのです。

そうです。起業にとって一番大切なもの、それは景気でも市場でもありません。

情熱です。

 

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