映像制作会社 Your Media(ユア メディア)がお送りする映像講座のビデオ編集入門シリーズ 第五回(最終回)です。
第五回は、書き出しについてです。
今日のポイント
▶書き出しとは
▶待ち時間を少なくしよう
書き出しとは
動画の編集が終わって多くの方が見られるように変換することを『書き出し』といいます。
編集したファイルは、とても情報量が多いので圧縮します。この圧縮をエンコードといいます。
エンコードの種類で再生できる機器が変わるのですが、今ではMP4/h.264という動画フォーマットが一般的です。
どの編集ソフトにも多くの書き出し方がありますが、ここでは、iMovieで書き出しをしてみましょう。
最新のiMovieもFinal Cut Pro Xは書き出しは共有ボタンです。
共有ボタンをクリックすると、アイコンで書き出し先を選択できます。
Youtubeにアップロードするなら、Youtubeでも構いませんが、ファイルを手元に残しておきたいので、ファイルをクリックします。
iMovieは細かい設定ができないので、書き出しの選択肢は、SD,大、HD(720p)、HD(1080p)しかありません。
この選択肢は元の解像度によって左右されますので、SDで撮っていれば、SDしか書き出しができません。
書きだされるフォーマットはH.264のMP4です。
H.264は多くのビデオフォーマットが採用しているため、対応する機器が多いです。
Youtubeにアップロードするにもh.264が最適でしょう。
Windowsでもムービーメーカーで同様の書き出しができます。
待ち時間を少なくしよう
エンコードは、PCが自動で行ってくれるので始まってしまえば後は待つだけです。
長い動画は、それだけエンコードも長いので気長に待ちましょう。
テロップやエフェクト、トランジションをかけると、それだけ処理する情報が多くなるので遅くなります。
エンコードはCPUの性能に影響されます。
Core i7でクアッドコアなら、Core 2 Duoの2倍から4倍の速度で書きだしていきます。
Core i7なら1時間で終わるところ、Core 2 Duoなら3時間近くかかったりします。
CPUだけではなく、GPUも書き出し速度に影響します。
GPUの役割はディスプレイに画面を映す以外に、3Dやトランジションの変換など複雑な計算をする場合に使われます。
ですので、最近の動画編集のトレンドは、CPUよりもGPUの性能が重視されています。
書き出しにもGPUが使わていることがあり、難しい単語ですが、GPGPUによるエンコードともいいます。
グラフィックボードで有名なNVIDIAではCUDA、AMDでは、ATI Streamなど呼ばれます。
IntelならCPU内蔵のハードウェアエンコーダでQuick Sync Video(QSV)といいます。
QSVが使えるのは2010年以降の比較的新しいCPUで、グレードによって使えるのか使えないのかあるためWikipediaなどを参照して下さい。
編集していてストレスがかかるほど、アプリケーションが落ちたり、フリーズする場合はPCを買い替えたほうがいいでしょう。
どのような種類にしたら良いのか分から場合はご相談ください。
共有しよう
書き出しが終わったら、ビデオを共有しましょう。
一番多くの人が見ることができるプラットフォームがYoutubeです。
Youtubeは書きだしたファイルより画質が下がってしまうことが多いですが、普通に見る分には高画質です。
ビデオを撮影して編集して、みんなで共有しましょう!